そこの病院では、手術当日、親御さんがそろってから、親が子どもを手術室まで抱っこして移動し、自らの手で手術の担当の方にたくすという流れになっていました。
気丈に振る舞っているわけでもなく、涙は出ないだろうと思っていましたが、それまで眠っていたはずのこうくんが、パッと目を開けて、目があったとき、何かグッと込み上げてくるものがありました。
ちゃんとこの子を愛せているとわかったのが、まさに命がけの手術に向かう時だったとは…。
ただただ祈るしかできない自分が、とても無力に感じられました。
そして9時間後、無事に手術を乗り越えた息子のもとへ。
大きなベッドの真ん中に小さな体で、たくさんの点滴、チューブに繋がれ静かに息をしていました。
まだ余談を許さない状態ではありましたが、命がつながったことに感謝の気持ちでいっぱいでした。