避難所へ行けない子どもたちと親御さん。
本震から3日ほどたった頃、別の親戚家族が実家にお風呂を借りに車で2時間ほどかけて、やって来たことがありました。
そこの親戚も避難所へ行かず車中泊をしていました。水が出ず、お風呂に入られないとのことで、実家に来たのですが、車中泊にはもうひとつ理由がありました。
小学生のお子さん二人は自閉症。
実家にやって来てからも、家中に響く大きな声で叫びながら訴え、環境の違いに戸惑う様子がみられました。
その後、なんとか落ち着き、食事、お風呂と過ごして帰っていきました。
その子のお母さんと、避難所のことを少し話したりしました。
避難所は、一人じゃない安心感はあります。しかし、テレビで見てご存じのかたも多いかと思いますが、どこも、天井が高いため声がとても響きます。そして、地震の時は、地震を知らせるアラームも、あちこちから聞こえてきます。
人の話し声や、赤ちゃんの泣き声、ラジオの音、テレビの音、寝ている人のいびき、
夜も音はなくなりません。
ただそこで過ごすだけでも、ものすごく刺激がたくさんあります。スペシャルニーズのあるお子さんにとって、その親御さんにとっても過酷な場所です。
避難所にいかなければ、物資は受け取れません。そして、何時間も並ばなければ、水ももらえません。
まだまだ災害の時、避難所での理解度は低いとの話も聞かれました。
大きな声を出せば、周りからの視線が余計に刺激となります。
もっと、世間の理解が必要だと感じます。彼らのようなお子さんが、安心して過ごせる避難所を準備するべきだと思います。ただでさえ、地震でパニックなのに、家にはいられず、環境の違いに戸惑うばかり。
地震での災害はやむを得ません。でも、避難所のちょっとした工夫で改善策があるはずです。この先、同じ辛い思いをする親御さんやお子さんを出さないためにも。